映画『ガルヴェストン』

映画『ガルヴェストン』(2019年)
監督:メラニー・ロラン
出演:エル・ファニング/ベン・フォスター/
リリ・ラインハート/アデペロ・オデュイエ/ロバート・アラマヨ/マリア・バルベルデ/C.K.マクファーランド/
ボー・ブリッジズ


お題映画。
どこか既視感ある感じの設定。
私パッと出てくるほど詳しくないけど。。小声)
40歳のおじさんと19歳の少女の逃亡劇。
果たして終わるはずのない未来の結末は…。

つい注目してしまう“女性監督”。
しかもメラニー・ロラン自身が女優という。
年末から「おや?」と思ってる共通点が私の中にはあって。
目の前の人物に対してのリスペクトが物凄くある、
ことが伝わってくること。
それは映し方や切り取り方でもあり、物語へのバランスから。
映画全体のことよりも、俳優女優へのリスペクトが分かる。
女性の感情豊かな特徴がそうさせるのかしら、なんて考えることもしばしば。
今回の骨太な脚本は小説原作から。
本当はもっと別の視点から描いたものがあったみたいだけど
映画では特に、2人の物語に集約。
その中で興味深いカメラワークを駆使して、映画として豊かにしてたり。
2人のやり取りや周りの人間との会話が、とても情緒に溢れてる。
すごく会話劇、とも一言で言い切れないんだけど、話し合いがなんとも濃ゆい。
でも真っ向からリアルにせず、あくまで作品内のリアルがある肌触りで。
だからか、どーーんと重たくなる後味ではなく、程よい重さ。
これが物足りない、て人もいるとは思うけど。
でも私は、あの94分のやり取りが生んだものだから素直に納得。
ある種、ちょっとロマンティックだったのかもしれない。
それぞれの人間の会話には、やっぱり尊重がみえるし、
個人的な女性監督への特徴として、当てはまった気もしたな。
嬉しい“やっぱり”。

物語がいざ始まろうとする時、エル・ファニング演じるロッキーが着てるのは露出のある短い、赤いワンピース。
赤いワンピースを着ての初登場。
なんて、なんてフックが鋭いことか。最高)
色んな色を浮かべて想像してみたけど、赤ほど惹きつけるのに最適な服は無いよ。
しかもデザインはエロめでも柄はシンプルという。
また連れ出されたあとに被せてもらった深緑?のロンのチェックシャツ。
これが、最後に同じものを着てる気がして、、
って思ったら、んもーーーたまんなくって…!
後半にロッキーが着てきた服も、ちょっとお上品になった同じく赤い、ワンピースだったから。
出会った時と最後のシーンがダブる。
こんな衣装での演出が、遊びが、意味の込め方が、たまらなく痺れちゃうよぉ。
赤が似合う女って、いいね、いい女だね。

ほど良き重たさ。
もしかしたら鉄板のコンビなのかもしれないけど、ちゃんと2人に絞って、2人の話に。
人間のやり取りを丁寧に描きだすあたり、やっぱり女性監督への期待となって浮かぶ。
勿論一括りにはしないししたくないけどね。ひとそれぞれだから。

誰かの最期の瞬間に思い浮かべてもらえたら。
生きてきた甲斐がどれだけあるものか。
別れてきた人の脳裏にもいっそ私が過れと思うものです。笑)

【次回】

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1コメント

  • 1000 / 1000

  • 神田久好

    2019.05.28 21:11

    おはよう! 梨紗ちゃん、この映画は初めて聞きましたヨ~~  こっちでも、やっているのかチェックしてみます~  情報アリガトウ!