映画『鴛鴦歌合戦』
コチラもイベントにて、今度は入江監督がオススメコメディに
入れてた作品。
伯周さんも盛り上がってた、まさかの年代からまさかのジャンルーー。
映画『鴛鴦歌合戦』(1939年)
監督:マキノ正博
出演:浅井礼三郎=片岡千恵蔵 香川屋惣七=香川良介 志村狂斎=志村喬
遠山満右衛門=遠山満 道具屋六兵衛=尾上華丈 松田松助=石川秀道 杉浦=楠栄三郎
桧山=近松龍太郎 武井=福井松之助 柳川=富士咲実 椿=大崎史郎 三吉=小林三夫
炭屋の若旦那=藤村平三郎 小間物屋の若旦那=武林大八郎 酒屋の次男坊=嵐寿之助
米屋の息子=阪東薪太郎 乾物屋の息子=石丸三平
お医者さん=河瀬昇二郎
狂斎の娘お春=市川春代 満右衛門の娘藤尾=深水藤子
[テイチク特別出演]峰沢丹波守=ディック・ミネ
香川屋の娘おとみ=服部富子
大日本帝国が、第二次世界大戦をおっ始める前の時代っすよ。爆)
当然モノクロ。
DVDを再生したら、画面はスクエア。
けどインスタからスクエアの画面が流行り出したし、
逆に現代っ子は違和感ない正方形枠なのかも。笑)
驚くのが、そのエンタメ性よ。
冒頭から
セリフ、セリフ、セリフ、その流れで音楽&歌開始〜〜〜
ガチミュージカルーーーーーー!!!白目)
しかも、
わぁ古いなぁ観にくいなぁ
のノリじゃぁない。
なんなら、今現代で和物のミュージカル作ったとしても
同じ歌の入りは全然あり得る手法だし、合いの手も、
歌の間のセリフも気持ち良いほどあるある。
陽気な歌がこんなにも続くのかい。
曲数も想定外の多さに驚愕。笑)
サントラ欲しいじゃんねww
私はモノクロも古い映画も観れるタチだけど、
見慣れてない人からは画面の荒さが唯一気になるくらい、かなぁ。。
それぐらい古臭さがない。
あ、いや、笑かしどころは、いわゆるベタの勢揃いだけど。笑)
確かにリアクションはオーバーかもしれないけど、ただね、
ちゃんと芝居の流れで笑いに繋がってるのが素敵なの。
「ほらこの顔面白いだろ〜〜」「こんな姿が笑えるだろ〜〜」
って言う笑いの押し売りは、あんまり。。
漫才やコントの笑いを芝居中で持ってこれても、芸人のプロにかなうわけないし
ってかそう言うのがコメディって云うよりシチュエーションで起きる滑稽さみたいな方がもっと面白いよね、と思ってたので。(それでも笑ちゃうけど私)
正方形の枠の使い方もお洒落。
手前を飾る物が大体配置してあって、フレームをかたどってる。
時に番傘。
時に骨董品のシルエット。
横幅がない分、奥行きを凄く意識された画面構成に目も楽しい。
で!ね!
音楽で耳も楽しいんだけど、目が楽しいと言えば、
衣装のお着物ですよ!!!
めっちゃくちゃオシャレ!!
花柄の大小、散らばり具合、全面に詰まっているだけでなく
人によって花も違うしレトロ可愛い。
また帯もさ、タータンチェック柄が見えたりするのよ。
まるでパッチワーク。
柄がいいバランスで継ぎ接ぎされて作られてる。
和装や着物、着物をモダンに着たい人やレトロ和装が好きな人、
オシャレな着物が好きな人はとにかく見てもう。推)
絶対「可愛いいいいいい」って言っちゃうから。
最初に出てくる番傘が、白黒なのにカラフルで華々しいと
思ってしまうほどの洒落た小道具達に惹かれるよ。
何度「カラーで観てみたーい。。」と呟いたことか。
ずっとプリプリしてるお春さん可愛い。
ツンデレの起源かよ。
お春さんの台詞回しも、イメージにある”昔の人の言い回し”より
だいぶ砕けた箇所が多くって、すごい好きになってしまった。
言葉尻りとかは時代劇っぽさが残る感じはあるんだけど、
どこかでふと、普通の会話っぽく抜けてくる。
コテコテじゃなく、普段の会話の声が現れるのが凄く良くて。
むしろ、コッテコテにみんなが同じように喋るようになったのは
いつからなんだろう。
ってそこまで数観てない私が思うのもなんですが。
お富ちゃん親衛隊のグルーヴ感。
バカな殿様のすっとぼけ。
家来達の結束力。
お父さんの真面目な故の不憫で滑稽な人柄。(ケンコバさんに似てる←
お春ちゃんの最強ツンツンツンデレ。
お富ちゃんの歌唱力。
あーーどれもどの人も素敵。
いついつの時代も、惚れた腫れただ
あなたはあの子が好きじゃ、あん人はこの女が欲しいとくる。
シンプルな人間関係にシンプルな事件といざこざ。
そこに入る、目も耳も楽しいミュージカル。本物)
画面内で考えられてるから、歌い出しても演劇っぽくはならないのも好き素敵。
時間は69分でお跡がよろしいようで。
まさかの時間に満足度と比較したらびっくりよ。笑)
これぐらいが気持ちも最初から楽ってもんね。
気軽にエンタメ。
戦前生まれのオススメ和製オペレッタ!
最高にウキウキなお家時間になりましたん。
当時マキノ監督が31歳だったとことに驚きが隠せないわ…。
1コメント
2020.04.15 21:13