鵺的トライアルvol.2『天はすべて許し給う』

やっと、観てみたかった鵺的を。



鵺的トライアルvol.2『天はすべて許し給う』

作:高木登(鵺的)

演出:マキタカズオミ(elePHANTMoon)



これは、、、


途中から、本当にどう観ていいのやら大混乱でした。


胸が、というか、心が混乱。


女性の立場からは苦し過ぎて、おそらく途中退出したい人もいるんじゃなかろうか。。

でも客席パンパンで、出られる余裕もなく。

私達までもが監禁されたようで。



近年、”こういった”事件ニュースをよく目にする。

作品内でいうと、”彼ら”の中には真っすぐな思いがあるようだけど、

描写的に真っすぐな思い、にも思えず。救いようがない。


ひたすらに、歪んでる。。


舞台美術も、目の錯覚をずっと起こされてるくらい歪んでて。



真っすぐに想う心の持ち主がいるんだよ

でもそれは純粋だから仕方ないよね

こわいよね



と描かれたものならまだ良かった。


そう思えないほど、

まさか自分が不快になるなんて思わなかったほど、

不快だった。

これが誉め言葉になるか自分でも分からないけど。

ただ、悪口ではない、はず。



途中の手紙のシーンでは、進んでゆく文字に

頭を抱えてしまった。


こわいともまた違う(いやこわいんだけど)、どうしようもない男。



脚本を書いてて、どう浮かんでいたんだろう。

男女の問題?人間関係?人の心?

歪んでしまう恐怖?

しょーもない部分の結集??

それを主に描きたかったわけでも無さそう。


キャスト陣の力があり過ぎて、説得力が凄すぎたのもある。



最後の最後、グンと行動が変わった時、

やっと、物語がうねった気がして、観に来た実感がわいた。


女の立場で観てもイイ方向でも気持ちよくもならないけど、

でも最後に、物語として動いた気がして。

あ、良かったとやっと思えた。



劇団競泳水着のようなシーンの切り替えで

なんだか少し映画のカット変わりのような転換。


演出のマキタカズオミさんが、映像作品も手掛ける人だと聞いて

凄く納得。

きっと、演出の色は濃かったんだろうなぁ。




5年前に共演した堤千穂さんの色んな顔、

湯船すぴかさんのキレと女性像の作り、

力のある女優さんだなあと。。


小西さんは、小西さんだった。

あれが本当に小西さん本人だったらどうしよ~なんて話したら

「遠くはないからねぇ笑」

と返ってきて一瞬言葉見失った←笑

いやもうキャスティング最高でした。笑




元カレさんが幸せになることは良いことだ、

と母に言われたことがある。

今が幸せなら、元カノに矛先が向かないから、

と。


なんだから凄く納得して頷いた事を思い出した。




これ、夜観なくて良かったような、

夜に観たかったような。


鵺的、また気になってしまったぁ。

【次回】

6月公演『初演版 -阿呆船-』作:寺山修司

・Amazonプライムビデオ『BENZA ENGLISH』

・映画『AI崩壊』

・『ギャングース』DVD &Blu‐ray発売中

『僕らのモテるための映画聖典』メルマガ 毎週水曜日配送&Podcast


梨の日

Risa Kameda Official Blog 亀田梨紗のオフィシャルウェブサイトです。 ブログを中心に更新していきます。

1コメント

  • 1000 / 1000

  • かんすけちゃん

    2018.02.12 20:14

    おはよう! 梨紗ちゃん、なかなか微妙な表現で 舞台内容の理解が難しい・・笑 舞台鑑賞をしていると、演者さん達と演出者の凄さには 毎回感服しますヨ~ ホント、作品を作るのはスゴイエネルギーがいるんだなぁ~って! 今日も稽古頑張って下さい!